建物の安全を確認するには二つの方法があります

お盆が過ぎても暑いですね~

山が恋しい!笑

さて、今日は建物の安全を確認する方法について!

「建物の安全を確認する方法って建築基準法にすべて載ってるのでは?」

私も構造のことがわかっていない頃はそう思ってました。

建築基準法の分厚さはだいたい8~9センチくらいでしょうか。

その中にいろーんなことが書いてあります。

が!

想像してみてください。

私はスキーに登山に自転車が趣味で、

もし「私の」趣味部屋を作るとしたら「私だけが」使いやすい配置や、

「私だけが」楽しめる造りにしますが、

建築基準法の中に「私の趣味部屋のためだけの」法文はあるわけないですよね。

いくら建築基準法とはいえ、個人の家の細かな規定などはありません。

建築基準法には「日本中のどこだとしても木造の場合にはこういう風にしてね」

だけしか載ってません。

家の形が長方形なのか、コの字型なのか、Ⅼ型なのか、、、、

建売でない限り、まったく同じ間取りなんてありませんよね。

でも建築基準法の中では「木造」のひとくくりなんです。

梁や柱の大きさや基礎の配筋などを規定した「家本体のこと」と、

火事の延焼とか日当たりとか景観とか「家の周り(近隣・地域)に影響すること」

の二つに対して、「木造ならこうしてくださいね」といろんな決まりを

定めてます。

これを「仕様規定」(建築基準法に載ってる仕様に従って建てるための規定)

といいます。

建物の安全を確認するもう一つの方法は単純に「構造計算で確認」です。

この二つの違いをスーツに例えると

仕様規定は「S/M/Lで売ってる既製品」

構造計算は「あなたのためだけのフルオーダー」

家の形も何もかも日本中どこでも同じ決まりなのが仕様規定

対して、構造計算はその家の形とかの条件をすべて網羅して

「その家のためだけに計算」をします。

身長が同じ170センチでも体重50kgの人もいれば80kgの人もいる。

足が長い人もいれば、腕が長い人もいるし、

スポーツしていて脚だけが太い人もいる。

家も同じで様々な形、間取りになっているのに一律で判断された規定に

あわせるだけでいいですか?

弊社は許容応力度計算という構造計算をつかって、その家だけのために

安全を確認しています。

その結果、基礎の配筋が一律ではなく一軒一軒ぜんぜん違うし、

梁の大きさや使用する金物もすべて違います。

そうなると?

現場管理が大変

たとえば基礎

図面上では「13mmの鉄筋を3本設置してください」としか記載されていません。

それを現場で施工するときに鉄筋同士の継ぎ方や、

コンクリートが鉄筋の間もきちんと充填されるように鉄筋同士の隙間を確保したりと

単純に「図面通りに施工する」こと自体が非常に難しいです。

知識と経験

言葉にすると簡単ですが、一軒や二軒の工事を経験しただけでは

到底手に入りません。

そして、すべての家の間取りが違うので毎回、気を付けるポイントが変わりますから

毎回、初めてのことをしているのと同じくらいの労力が必要になります。

となると?

A現場監督はポイントをよく理解しているけど、B現場監督は、、、、、

ということが起こります。

現場の状況が毎回変わるので、いくら机の上で講習していても

知識も経験も向上しません。

やってみないとわからない

それが現場の知識と経験の引き出しを増やす唯一の方法です。

経験や知識に関係なく誰が管理しても一律のクオリティになるように

効率をもとめる仕組みを作っている会社では

仕組みの真逆なのでできない。

反対に大工の経験だけで家を建てている場合も500ページにわたる構造計算書を

読み解いて現場で問題なく納めることはできない。

大事な我が家、「きちんと建てる」を重視してみませんか

今日と明日、構造見学会を開催しています

お気軽にご予約くださいませ。

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