ようやく涼しくなりましたねー。
さてさて、今日は中古住宅と土地購入の一番大事なポイントを!
実は半年くらい前からずっと新事務所を物色していました。
穏やかな光と風が通る家を造っているので、事務所も穏やかな環境に移転したくて探していました。
理想は古民家
街中ではなく、例えば川のそばだったり、たんぼのそばだったりと、のどかなところを探していました。
ところが、、、、
古民家=当然に古い建物なわけで、、、、
ネット情報を見て「お!」と思って見に行くと実際の建物は屋根に穴が開いていたり、
写真はきれいだけど、実物は廃墟状態だったり、、、、笑
土地にはそれぞれ「用途地域」という指定があります。
低層住居地域から工業地域までさまざま
また、市街化区域といって街を形成することを推奨するところもあれば、
市街化調整区域といって、たんぼや畑などが開発されてなくなるのを防ぐ区域もあります。
事務所の場合、市街化調整区域での設置がほとんどの場合で不可なのですが、
古民家は往々にして市街化調整区域にあったりしてガックリが続きました。
かれこれ50件以上、物件を見たと思います。
その経験から言えることNO,1は、、、、、
土地は見かけによらない
たとえば南側道路に面した10m角の四角い土地があったとします。
大きさも家を建てるにはちょうどよくて、日当たりもよく、静か。
でもでも、その土地、本当に10m角なんでしょうか?
土地にはどこからどこまでが誰の持ち物かなんて書いていません。
境界ピンが入っていたらまだわかりやすいですが、
もしかしたら道路に面している敷地の幅いっぱいで奥行き5センチだけ別の人の名前の土地かもしれません。
「5センチ?そんなことないやろー」と笑うかもしれませんが、
これ、むかーしむかしに時々あった本当の話です。
建物を建てるには敷地が幅2m以上道路と接していなければなりません。
ということは?
たとえ奥行き5センチでも他人の土地を挟んでいたら全く道路に面していない土地になるので
建物が建てられず使い物にならない土地ということになります。
5センチの持ち主から「私の土地を勝手に通らないでください」と言われてしまうかもしれません。
「通るなら通行料をください」と言われてしまうかもしれませんし、
通れる交渉をしていても持ち主がお亡くなりになって相続した方が「今日から通らないでください」なんて言うかもしれません。
もしかしたら隣に建ってる建物の土地も含めて一つの大きな土地かもしれないし、
反対に大きく見えていても実は小割になっている土地かもしれない。
実は建物が越境していて隣の土地の上に建っているかもしれない。
「うそ~!」っていうことがたくさんありますので注意です。
この半年間でそんな体験をたくさんしました。
一番笑えたのは、格安の値段で出ていた大きな土地を現地確認に行ったらいくら探しても土地が見当たらない。
不動産屋さんにもう一度電話して確認しても場所は合ってる。
目の前は崖
「どこにあるんだろう?」と思っていたらその崖が対象の土地でした。
土地資料的には平面で書かれるので真四角でしたが、はるか下の斜面を上から見たら真四角なだけで実際は崖でした 笑
それから、敷地に入る道が曲がっていて、その角には鉄板が敷いてあったのですが、
実はその鉄板は前の持ち主の方がお隣の土地に勝手に敷いていただけのもので実際には使えないので車が入れなかったり、、、
見た目だけでは本当にわからない、、、、
不動産を買うとき「先に言っておいてくれたら買わなかったのに!」となるようなことは重要事項の説明義務があります。
↑に書いたようなことはだいたい当てはまりますよね。
中古住宅だと例えば家の中で大きな事件があったりした過去などもあてはまります。
そんなトラブルをできるだけ避けるには、、、
土地も建物もとにかく登記簿謄本を絶対に確認すること。
当該敷地だけでなく、近隣もすべて。
私の経験で、当該敷地の公図には普通に見ていたらまったくわからなかったことが、
隣の土地の公図にははっきりと書いてあったり、
アスファルトも施工されていて道路だと思っていたところが実は私有地だったり、、、
逆に私有地だと思っていたところが道路扱いだったり、
登記簿謄本と公図を見ればおおよそのことがわかります。
一番怖いのは里道
簡単に言うと、昔のあぜ道跡みたいなもんです。
皆が便利だからと勝手に通っていたところがいつのまにか道として認識されていたけど、
今は田んぼも埋め立てられてあぜ道だった里道は隠れちゃってる。
そんな道が敷地を縦断していたりすることもよくありますが、見た目にはまったくわかりません。
公図を見ないと絶対に分からない。
とにかく見た目に惑わされず公図や登記簿謄本を確認
なにをおいても登記簿謄本と公図の確認が大事
土地や建物を買う場合にはこれが一番大切です。
って、怖い怖いって何がそんなに怖いの?
と思うかもしれませんが想像してください。
目的の土地や建物を現金で一括で買うのならまだいいですが、住宅ローンを組んで買うとなった場合、
金融機関は土地と建物を担保としてお金を貸してくれるわけですが、
たとえば隣の土地の上に建物が建っていたりしたら?
そんなリスクのある土地を担保として金融機関がお金を貸すなんてことはありません。
それから、使えると思って買ったのに自分の求める使い方ができなくなって困る可能性もあるし、
それどころか今度は売ることすらままならなくなります。
里道は国が管理していて、もちろんその上に建物は建てられません。
きちんと調べていないと高いお金を出したのに全く使えないということが簡単に起こりうるのです。
私も事務所用地をひとつ調べている途中ですが、
「これ道路じゃないでしょ」と思っていた人しか通れない幅の道が実は市道だったりしてびっくりしてます。
皆様もきちんと不動産屋さんに調べてもらってから購入してくださいねー。