久しぶりに雨が降って急に秋めいてきましたね
雨が降って、薪ストーブの煙突部分を見ていて今日の書きことを思いつきました。
当たり前のことですが薪ストーブの煙突部は室内から屋根まで抜けています。
なので、まだ室内側をフタしていないので屋根材に落ちる雨音が聞こえますが、
これってガルバリウム鋼板の屋根裏の雨音問題と同じ構図なんですよね。
よく「ガルバリウム鋼板の屋根の雨音は心配ないですか?」とお伺いいたします。
私の答えは「断熱方法によります」です。
屋根面の断熱方法には大きく二つあります。
ひとつは屋根断熱、もうひとつは天井断熱です。
二つの違いは屋根直下で断熱層を作るか、
それとも天井直上で断熱層を作るかの違いです。
昔の家は天井断熱一択
天井裏にずらっと断熱材を並べています。
今は色んな断熱材があるので屋根直下での断熱も可能になっています。
どちらも設計図上の断熱性能(UA値)はしっかりと出せます。
ただ、紙の上での(設計図上での)性能は出ても実際の効果は大きく違います。
まず、太陽の熱があたる屋根直下で断熱したほうが熱は止まりやすいのは
ご想像の通りです。
また、熱と音は似て非なるものですが、
単純に厚みを増せばどちらも効果が高くなります。
たとえば窓
シングルガラスよりもペアガラスのほうがガラス二枚&空気層で
熱も止まるし、音も止まります。
そして熱も音も発生源に近いところで止めるほうが効果的
なので、屋根断熱のほうが断熱も防音の効果が高いと思います。
ただ、断熱のために空気層を作ったりと施工手間がかかりますから
おそらくローコストでは採用されにくいと思います。
天井裏に断熱材を並べるだけの天井断熱のほうがはるかに簡単ですからね。
実際、弊社の標準工事の吹付断熱での屋根断熱では雨音はほぼしません。
アトリエももちろん屋根断熱です。
雨音がするのはよほどの大雨の時ぐらいでしょうか。
小雨では降っていることにも気づかないくらいです。
でも、同じ吹付断熱でも天井断熱にしていたらたぶん結構な音がすると思います。
いくら断熱層を厚くしても、屋根裏でバラバラと大きな音がしているわけですから
屋根断熱ほど音は止まらないでしょう。
大切なのは実際の建物での性能で、設計図上の想像上の断熱性能ではありません。
UA値だけにこだわらず、しっかりとどの位置で断熱するのかも
確認したほうが良いですよ~