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住宅ローンの仕組みについて② ~つなぎ融資とは~

本審査が通ったら「よし!これで住宅ローンを使えるぞ!」と

誰もが思うところなんですが実は住宅ローンはまだ使えないんです。

「え?なんで?!審査通ったじゃん!!!」と思うかもしれないのですが、

住宅ローンは建物完成後に使えるんです。

「え???ええ???どういうこと???!!!」と感じると思うのですが、

いまから書くことが住宅ローンを理解する上で

一番難しい仕組みの部分になります。

住宅ローンを融資してもらうかわりに完成した住宅と土地に

金融機関が抵当権の設定を行いますが、

これには建物が完成して、土地と建物の登記をして、

完全にお客さまの所有物になる必要があります。

そのため、建物が完成していない、すなわち担保価値がまだない状態では

住宅ローンの融資はできません。

ところが、土地から購入の場合には土地代金、

それから建築に際しても着手金や中間金など完成までに支払うお金が必要です。

「そしたら土地代金や建築費用の中間金の支払いはどうしたらいいの?」

と思うかもしれないのですが、

ここで「つなぎ融資」というものが登場します。

ここからはわかりにくいので具体的に金額を書きながら説明しますね。

合計3000万円で住宅ローンの審査が通り、

内訳として

土地代金が1000万円・・・①

建物費用が2000万円だったとします。

建築費用2000万円のうち、

着手金として契約時に500万円・・・②

中間金として上棟時に500万円・・・③

それからその1か月後に500万円・・・④

①〜④合計2500万円の中間金が必要と仮定します。

先ほどお話ししたように本来は建物が完成して登記をして、

金融機関が抵当権の設定をしない限り住宅ローンは使えません。

ところが完成までに①~④の費用が発生してしまいます。

そこで、本当ならば建物が完成してからしか

住宅ローンは使えませんが、

「じゃあ、仮でうちが立て替えておきましょう」と

いった感じで住宅ローンの受付窓口になった金融機関が

住宅ローン決定額の範囲で必要な費用を出す仕組みがあります。

これを「つなぎ融資」といいます。

例えば3000万円の住宅ローンの審査が

通っていたとして、

①〜④の2500万円を受付銀行が仮に出金してくれる融資のことです。

建物が出来上がって住宅ローンが使える時になって

受付銀行は仮出金した2500万円を相殺して回収するというわけです。

このつなぎ融資にはいくつかの条件があったりします。

まず、金利

例えば住宅ローンの金利が1%だったとしても

つなぎ融資は同じ金利ではありません。

金融機関は無担保でつなぎ融資をするわけですから

金利は少し高めです。

ただ、借りるのは建物が完成するまでの数ヶ月間ですので

ものすごく大きな金利負担になるわけではないです。

それからつなぎ融資の取り扱いの有無があります。

特にネット系銀行はつなぎ融資がない場合も多いので

確認しましょう。

もしも取り扱いがなければ別の銀行での別融資が必要になります。

それから、つなぎ融資の回数と金額

金融機関の中にはつなぎ融資を使う回数(中間金を支払う回数)が

2回までなどの回数制限があったり、

住宅ローンで審査が通っている6割までなどの

金額の上限があったりします。

要点をまとめると、イメージの話として

住宅ローンは受付銀行が直接出すのではなく、

完成までは単に受け付けているだけで

建物完成の際にようやく住宅ローンは使える状態になる

なので、中間金は別手配になる(つなぎ融資が必要になる)

受付銀行がつなぎ融資をしているところとしていないところ

それから上限額や回数の制限があるかもしれないので注意が必要

次回は金融機関によって様々な形態があることを書きますね。

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