いろんな条件を考えて新築とフルリノベのどちらがいいかを
最終的に決めるために絶対に必要なもの
それは「ブレイン」です。
建築はいくら隣同士でもまったく同じ敷地条件や近隣条件はないし、
お客さまの希望が家全体まったく同じということもないので
基本的にすべて一軒ごとのフルオリジナル
新築の場合には「希望をいかにくみ取って具現化できるか」が大切になります。
たとえば一言で「黄色」と言ってもひまわりのような優しい黄色もあれば
レモンのように青みがかった黄色もあります。
色だけでなく素材も含めて、予算の中でどうバランスを整えるか。
それはプランニング担当者やインテリアコーディネーターの知識と経験に
大きく左右されます。
そして「建築は人が造るもの」
「きちんと建てる」ということ自体がとても大変です。
「図面があるんだからそれ通りに建てればいいんじゃないの?」と
思うかもしれませんが、知識と経験がなければ図面通りに施工できません。
それは技術的にできるかどうかもありますが、
たとえば基礎配筋には
①鉄筋同士の継手
②鉄筋同士が重なる場合の空きや、重なる本数の制限
③型枠と鉄筋のあいだにコンクリートを充てんできるだけの適切な空き(かぶり厚さ)
の法律があります。
図面上では簡単に「直径13ミリの鉄筋を3本使ってね」と記載できますが、
実際の現場では①~③の規定を守りながら施工する必要があり、
その方法は図面には書いてありませんから現場判断になります。
機械で自動的に出来上がるのではなく、人の手で造るのですから
「図面通りに施工する」こと自体に知識と経験が必要になります。
フルリノベ―ションの場合にはさらに「今あるもの」を正確に見極めて、
希望の間取りにするために何が必要かを考えなければならないので
新築以上のノウハウが必要です。
特に去年4月に建築基準法が大きく改正され、
いままで建築確認申請不要だった工事に許可が必要になったこともあり、
大工さんの勘だけではフルリノベーションの工事管理が成り立たなくなりました。
新築は新築の大切なポイントがあり、
フルリノベーションにも新築とは違ったポイントがあります。
そしてどちらもにも関係するのが「土地」です。
「条件の良い土地」というのは単に広くて南向きということだけではありません。
それは土地本体としての好条件であって、
かならずしもお客さまにとっての好条件とはイコールになりません。
南向きで広い道にも面していて好条件だけど少し狭くて2000万円の土地と、
周りを囲まれているけど、南からしっかりと光も風も通り、広い土地1500万円
どちらがいいでしょうか。
また、その土地にどんな建物が建つか(リノベの場合には建物本体の良し悪し)
どうやって見極めますか?
新築にするのか、それともフルリノベーションを選ぶのか
どちらにもメリットとデメリット、そして大切なことがあります。
それをきちんと納得して前に進めるように。
私たちはお客さまの思いつかない劇的なことを提案することが
一番の仕事ではありません。
一番の仕事は、建築のことがわからないお客さまが
後悔のないようにイエスかノーを自信を持って判断いただけるよう
そっと寄り添うことです。
そして、建築会社である私たちにもブレインが必要です。
お客さまの希望を叶えるため、構造設計者や職人さんたちの
知識と経験などがあってこそ、お客さまへ的確な提案ができます。
お客さまには私たちが
私たちには協力会社たちが
ブレインとなって、まさに二人三脚でいい家づくりをする。
それが理想ではありませんか。