ようやく秋らしくなってきたなと思ったらまた暑いですね。
なかなか心地よい季節とはならないですねー
さてさて、今日は日常の何気ない作業風景から
大工が床下の下地をしていて、
スッと木材を見てから「上」と書きました。
でも、この所作、ただの印ではないんです。
大工だけでなく、全ての業種の職人さんに言えることですが、
建築工事には二つの基準があります。
ひとつは建築基準法などの法的な基準
もうひとつは自己基準
法的な合格ラインをクリアすることはもちろん当たり前ですが、
職人それぞれに
「自分としてはここまでやっておかないといけない」
という自己基準があります。
木は天然の物
育った環境によって年輪がどちらかに寄っていたり、
枝の部分(角材に加工すると節になります)が偏っていたりします。
それによって反ったり曲がったりの方向がある程度、予想されるのですが、
大工は意識することなく最適な向きを見極めて印をつけたのです。
それは修行時代から染みついたもの
職人の誇りとも言えます。
この所作自体は法的に義務かというとそうではありません。
でも、プレカット全盛の現代では、こういうことも知らないままの
大工もたくさんいます。
弊社のクオリティはこういった各業者、職人さんの高い技術力・知識・経験に
支えられています。
ありがたいことです。