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見積にもいくつか種類・やり方があります

桜も散って新緑の季節が来ますね

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さて、今日は見積について。

見積にもいくつか種類があります。

大きくは二つ

概算見積と詳細見積

概算見積はその名の通り「ざっくりとした見積」です。

ほとんどの項目が数行のざっくりとした見積で、

クロス工事を例にすると、

「天井・壁をあわせて家全体の総平米数でいくら」というような書き方です。

対して詳細見積は、各部屋ごと、天井や壁などの場所もわけて

平米数を記載して作る細かな見積です。

プランの初期段階で概算見積を。

そしてプランが固まってきたころに詳細見積を提出するのが一般的と思いますが

ここで知っておいてほしいことがあります。

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こちらの建物例

10m×10mの100平米(約30坪)です。

外壁の総長さは40m・・・外装材の面積

内壁の総長さも40m・・・内装材の面積

坪あたり50万円だとして建築総額1500万円

その内訳として、外装材が1mあたり5万円かかると仮定すると

40m×5万円=200万円

内装材が1mあたり1万円かかるとすると

40m×1万円=40万円

といった感じになります。

概算時に上記で計算していたとして、何度か打ち合わせを重ねて

最終的なプランがこうなったら見積はどう変化するでしょう?

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坪数は同じ30坪のままです。

外壁面積は同じ40m

ところが、内装面積はというと、、、

それぞれ5m角の部屋が4つですから

5m×4辺×4部屋=80mになります。

80m×1万円=80万円(+40万円)

坪数は同じなのに内装費用が倍になり、

坪単価が同じだとしても総額が1540万円になりました。

これがもし、坪数が同じでL型の家になったら?

もっと外装面積が増えます 汗

坪単価について

もし外装面積が2面増えたら10m×2面×5万円ですから100万円上がり、

内装面積とあわせて1640万円になってしまいます。

坪数は何も変わっていないのに、間取りによって140万円も変わりました。

坪単価に換算すると約55万円で、いきなり5万円も坪単価が変わりました。

概算で坪単価いくら、という想定をしていたのに

詳細見積をしたら最終的に大きく変わるカラクリがここにあります。

内壁も外壁も間取りによって増減するということは内装材や外装材だけでなく、

木工事の材料や施工費も基礎なども連動して変わるので実際にはもっと上がります。

概算見積のもうひとつ注意点として

概算見積の段階ではお客さまの好みや希望が入っていない場合も多いですよね。

なぜなら概算見積の段階では

建築会社の標準的な商品などで構成されているからです。

たとえば、システムキッチンやシステムバスが標準的な商品で

概算見積に入っていて、詳細見積の段階でお客様ご希望の高級品に変わったとなれば

それも総額にも響きます。

そして、これらを見込んで最初からマージンを大きく取り、

詳細見積を作らず概算見積の金額のまま進める会社と

詳細見積できちんと明細を表す会社にわかれます。

ただ、ここでまた注意点なのですが、詳細見積だとしても

間取りが変わっても変わらないものもあります。

たとえば木工事で施工費が一日ぶんかかる作業があるとします。

定時が17時だけど、その作業が16時に終わったとしたら?

残りの一時間で別の箇所の仕事をしますよね。

そんな感じで各所の仕事が分かれているようで実は連動しています。

だから、車のオプションのように明確に分けることができないこともあります。

ところが!

なにがなんだかわからなくなるかもしれないのですが、

明確に分ける方法も実はあります。

「〇〇をつけたらいくら」という感じで

建物全体だけでなく、細かな部分もすべて概算で見積もれば

明確に分けることができます。

でもそれって、定時までの一時間を切り捨ててるか、

もしくは大きく時間的な余裕を持っての計算になりますから

実はお客さまにとって不利な計算(マージンを大きくとる)になります。

詳細見積の時点で金額が増減して

「同じ坪数なのに概算見積と大きく変わった」と感じるかもしれないのですが、

実は金額が増減することこそ不必要な余裕を持たない見積と言えるのです。

家はひとつとして同じ敷地、同じ近隣条件、同じ採光・通風条件、

同じ間取りはありません。

すべてがフルオリジナル

だから見積も一概に「坪いくら」というわけではありません。

昨今の資材高騰で、余計に見積内容の組み合わせが難しい時代になりましたが、

不必要な余裕を見込むことのない正直な見積を弊社では心がけています。

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