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プランニングが出来上がるまで

心地よい季節になりましたね。

さてさて、今日はプランニングについて

プランニングってプロしかできないのでしょうか。

どのくらいで満足なプランができるようになるのでしょうか。

プランニングは特に資格は必要ないので誰でもできます。

なのでお客さまがご自身でプランすることも可能です。

どのくらいで満足のできるプランができるようになるかでいえば

私は20年近くかかりました。

「え?そんなに???」と思うかもしれません。

正確には「バランスの整った自分が納得できるプランができるまで20年」です。

若いころと今で一番違うところは「考えを捨てることができるかどうか」かなと感じます。

若いころは取り入れたいデザインや実用性を頑固に最後まで残そうとしていました。

どこかにこだわりすぎると他の部分とのバランスが崩れていたりもしていました。

やはり、こだわりすぎると他の部分とのバランスが取れません。

「それでも」とそこにこだわると今度はそれを絶対に取り入れないといけないと思い込んでしまい、さらに迷走します。

自分では迷走していないつもりなのですが、どこかプランに違和感がある。

そんなときにプランを修正するのではなく、新しくプランを作りなおすことで迷走から脱出できたりもしますが

若いころはなかなかそこに時間がかかっていました。

時が経って、経験も増していくにつれてバランスが取れないと感じたら一旦プランを白紙に戻して

別の切り口からプランを作りなおせるようになり、全体のバランスも整っていきました。

それが一発で出来るようになったと感じたのは40代に入ってからです。

良いプランというものはとてもシンプルです。

人が通りやすく、光や風も通り、テレビや棚などを置くスペースもきちんと確保

バランスが取れたシンプルさができるようになるまでなかなか時間はかかります。

バランスの取れたプランを作るために必要なものが2つ

ひとつは自身の大切にすることが明確になっていること

ふたつめはお客さまのそれをくみ取れること

自分の好きなデザインや素材が固まっているように見えて

例えばSNSを見て「アレもいいな」「コレもいいな」と感じるようでは自身は固まっていません。

私で言えば、人の動線と光と風の導線をいかにシンプルに確保するかが家づくりのすべてに繋がっています。

自身がまず固まっていなければ、お客さまからのご希望からプランを想像する力が不足します。

私たちはお客さまからの話を聞きながら常に頭の中で建物を立体的に想像しています。

自身が固まっていてこそ想像ができますが、そうでなければ「何気ない一言」が聞き取れません。

大切なことこそ、ポロっと何気なく話が出ます。

それは普段の生活で「こうなったらいいのになー」ってなんとなく思ってることこそ無意識の心地よさに繋がります。

システムキッチンの機能とかの話ではなく、生活していて「困ってないけどなんとなく気になってること」こそ大切

それを聞き取ることが一番大切と思います。

家は飾るところではなく、住むところですから。

良いプランナーはお客さまが思いつきもしないデザインを提案することが良いのではなく、

寄り添うこと

そして導くこと

これからも導けるようにがんばります。

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