今日もよく晴れていますね。
私は足がアレなもんで外には出られませんが。
ようやく足の痛みがなくなってはきましたが松葉杖生活を絶賛継続中です。
さてさて、今日はすのこ廊下について。
建物の中央付近
赤丸のあたり
建物の形、そして方角は別として、建物外周部には窓が設置できるので風も光も通りますが、
建物の中央に光を通そうとするとなかなか難しいです。
プランニングとして「窓がとれるところ=部屋がとれるところ」として外周部から塞がっていき、
建物中央はたとえば廊下や階段などの採光や通風をあまり考慮しないでいいものを配置しがちです。
でもでも、、、
廊下や階段って風の通り道なんですよね
特に階段は煙突効果で風がザザーーーっと抜けます。
そのかわり、風が抜けるということはニオイも同時に運びますから配慮は必要です。
ここからが本題です。
建物中央部に廊下を配置した場合の対策って何があるでしょう?
二階の廊下、もしくは平屋の廊下ならば天窓をとれば解決します。
問題は二階建ての一階廊下などの場合。
特に建物の短辺方向が狭い場合(細長い長方形の場合)には一階廊下と二階廊下の位置が重なって配置されることも多いと思いますので一階廊下に光が差しません。
そこで「すのこ廊下」
二階廊下をすのこにすることで二階部分にある窓から真下の一階廊下に光と風を運びます。
角材を使ってすのこ廊下にするのですが、すのこ廊下のメリットとデメリットってなんでしょうか。
メリットとして
光と風を通すことができる
デザイン性が上がる
なんてことが考えられますが、デメリットはどうでしょう?
上を人が歩いているときに下から見えるんじゃないか?
上からホコリやゴミが落ちるんじゃないか?
確かに下から見えちゃうのもゴミが落ちるのもデメリットですね。
でも緩和する方法はあるのです。
このすのこ廊下の角材、実は平行四辺形に加工しています。
平行四辺形に加工することで真下からはほとんど上は見えません。
そして、写真の左側に2階廊下の窓があるのですが光が通る方向に平行四辺形に加工していて、
より光が通りやすくしています。
ゴミに関しても平行四辺形に加工しているおかげで直接下に落ちることはほとんどありません。
建築にはメリットとデメリットが必ず表裏一体で存在します。
例えば杉の床材は肌触りがとても柔らかくて質感も良いですが、
堅い木ではないので既製品フローリング材に比べると傷はつきやすいです。
反対にフローリング材は傷はつきにくいですが、これからの季節は冷たくて裸足ではとうてい使えません。
お客さまにとってチョイス(判断)ができるようにメリットとデメリットをきちんと説明することも私のBespoke
そして、デメリットをデメリットと感じない工夫をすることも私のBespoke
とにかくまっすぐに。
それが私のスタイルです。