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リフォームは「選択」が大切

ここのところ夕方になると雷ゴロゴロしてますね。

一雨ごとに涼しくなってくれるといいなー。

さてさて、今日はリフォームについて!

リフォームってとても難しいんですよ。

何が難しいって「選択」が難しい。

選択と言ってもお客さまの選択ではなく、提案する側の私たちの選択。

「どんな内容でお客さまに勧めるか」の選択です。

先日、大きな事務所の床をリフォームすることがありました。

コンクリートの上にシート系の床材が貼ってあって、

その上から新しくまた床材を貼れないかご相談をいただきました。

ところが、内装業者さんに現調してもらったところ、

ご希望の床材の材質上、既存の古いシートの上には

重ね貼りができないことがわかりました。

重ね貼りができないので再提案になったのですが、、、、

既存シートを剥がすと、その下地はかなり傷んでいるので、

もう一度、下地作りが必要になります。

コンクリートの下地作りは二段階

下地のさらに下地材を施工してからもう一層施工していきます。

でもでも、職人さんの費用が結構掛かる作業となります。

見積を取ってみましたが「これではお客さまはOKしないだろうな」という

金額になっていました。

こりゃだめだ、と思って別の方法を模索します。

いっそのこと、木軸で床を起こすか!

ベニヤ材を使って既設の床に直接施工、ベニヤ材で出来た12mmの段差は

金属の部材を使って処理。そうすれば予算もかからずいいかな、、、

そう思いましたが、既存の床の不陸が大きくて直接、ベニヤ材を

貼ったとしたらジョイント部がガタガタになってしまってきれいに施工できない。

きれいに施工するためにはスペーサーで高さを上げての施工になる。

イコール、職人さんの手間もかかるし、段差もどんどん大きくなってしまう。

せっかく内装をきれいにしようとしてるのに費用もそれなりに掛かるのに

段差が残るようではこれも良い提案にはならないな、、、

うーん、、、

既存のシート材を剥がしたときの周りの床材との段差は約6mm

予算とのバランスを考えると、段差が起こっているところのみを

何とかできないだろうか、、、

再度、内装屋さんと相談する。

内装屋さんの持ってる補修材で剝がした後の処理はなんとかできるけど、

完全な平滑にはならないとのこと。

①きちんと床は平滑に直るけど高価

②平滑には直るし①に比べたら安価だけど段差ができるし、特段に安いわけでもない

③安価には収まるけど完全な平滑にはならない

どれもデメリットがありますよね。

でも、直すとなれば①か②になりますよね。

でもでも、お客さまと相談したうえで決定したのは③でした。

①、②、③のメリットとデメリットをすべて伝えてご説明させていただき、

段差が小さいのと、来客が使う場所ではない事務所の一角なので

「予算」と「費用対効果」を比べて③をお選びになりました。

例えばこの話が建物の構造に関係することなら「お金をかけてでも」で

①をお客さまにご提案します。

そして、お客さまへの提案と同時に各協力業者と話をして、

できるだけ費用を圧縮してお客さまの負担を少しでも減らすことを考えます。

例えば、書類の保管庫など人が常時いないスペースで

段差ができても良いスペースなら①と③の間をとって

②を提案すると思います。

今回の場合、事前の調査ですでに既設床の不陸が少し残るとわかっていて、

お客さまも私たちも不陸が残っても問題のないスペースと認識して

話を進めていたこともあり、お客さまと相談して③になりました。

もちろん、お客さまが選んだからといって施工者の責任が

なくなるわけではないので、もしも不陸が残っても目立ちにくいように

新しい床材の柄を決めました。

「お金をかけてでも」

「そんなにお金がかかるのなら」

いまあるものに合わせて工事を行うリフォームの場合にはこの選択が

とても難しい。

一番避けなければならないのは100か0のどちらかになる選択肢を出すこと

「とても良くなることはわかってるけど高価」

これは予算が合えばお客さまにとっては100点ですが、

予算が合わずお客さまが諦めるようなことになったら0点の提案です。

お客さまが諦める

一番したくない提案ですね。

お客さまの選択をサポートする。

それがプロとしてリフォームの一番大切なことだと思います。

希望は必ず網羅する。

それは絶対ですが、そのための提案方法はリフォームと新築では真逆です。

今あるモノに合わせることが必要なリフォームの場合には

構造的、予算的、それから同じ材料が手に入らないなど様々な理由で

やりたいことと、できることが一致しないところが必ず出てきます。

だから、ベストな提案のほかにいくつかのサブプランの提示が必須になります。

逆に新築は一からすべて計画しますから「どっちでもいいですよ」と

いう言葉が出るのはタブーです。

目の前に現実にあるリフォームと違って、形のないところから形を作るのが新築。

だから、プロの私たちが「どっちでもいいですよ」なんて言うと

お客さまは迷います。

お客さまの希望がたくさんあればあるほど、提案の種類や内容も増えるわけですが、

そのほうが燃えます 笑

希望がかなって喜ぶお客さまの顔が好きなので!

明日も頑張りまーす!

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