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良い節約とそうでない節約とは

さて、今日はちょっと難しい言葉も使って書きます。

ケチというとてもネガティブな言葉を使いますが、

説明のため以上の深い意味はございません。

ご了承くださいませ。

節約とケチ

建築するうえでこの境界ってどこにあるのでしょうか。

予算が合わないとなったとき、「それならコレをアレに替えます」と

すぐに判断できて予算が合えばいいのですが、それでもたりなかったら?

誰もが、建物の大きさも、設備の豪華さも、性能もすべてを満たしたい。

でも敷地の大きさや予算などが無限にあることはないので

どこかで取捨選択することがでてきますよね。

デザイン・性能・コストに物事を分けて、優先順位をつける

①デザインがとても大切で性能をあまり重視していないモノ・コト

②逆に性能を重視していてデザインはあまり気にしていないモノ・コト

③デザインも性能も大切なモノ・コト

④デザインも性能も重要視していないモノ・コト

④のように「もし予算が合うなら付けたいな」程度でしか

考えていなかったモノ・コトなら簡単に変更可能ですが、問題は①~③ですよね。

メーカーを変えることで安くなり、

同じデザイン・性能にできるのならば簡単なのですが、

「このグレードでしか選べない」

「このメーカーしか製造していない」

などなど、コストを下げたくても下げられないことが出てくるでしょう。

ここからが節約とケチの分かれ目になるのですが、、、

同じように金額が下がっても

将来を見据えて建物全体で物事を考えることが節約

今だけのことを重視して物事を考えることがケチ

これは建築に限ったことではないとは思いますが、

しっかりと優先順位をつけて今だけでなく将来を見据えて判断しないと

たぶん良い結果にはなりませんよね。

建築では、例えば部分的に他社に頼んだり、

インターネットで自分で商品のみ手配するような場合は特に注意が必要です。

保証がきかなくなりますし、

のちに不具合が出てもご自身で用意いただいた商品が悪いのか、

それとも施工が悪かったのか判別がつきません。

判別がつかないということは原因不明になって、

責任の所在が分からなくなるので誰も保証ができず

お客さまが困ることに繋がります。

カーナビ本体と、車のメーカーに合った接続部品などを買う必要があるように

建築に使う商品もほとんどは商品本体と付属品が別々で売られています。

しかしこれをお客さまが見分けるのはとても難しいです。

特にインターネットで売られている商品は

セットではなく個々の部品が単独で売られていることもあるので注意が必要です。

インターホンが安く売ってるなと思ってみてみると外部のチャイム部品だけで

室内のモニター部や各種配線が別売りだったりしますので、、、

それを見分けて適切に商品を手配できれば第一段階クリアですが、

施工の段階になってもし必要な部品が足りないことに気づくと大変です。

そして追加で部品を注文して、改めて取り付けようとしたのに

今度は例えばコネクタの形が違っていたりして

普通の業者では取付ができなくて専門業者を呼ぶことになった。

時間も労力もたくさん使って結局は高くついて、おまけに保証もつかない。

こんな感じが今だけのことを考えた場合の最悪のシナリオで、

実はよく耳にするパターンでもあります。

なので、できればおねがいしている建築業者さんにその商品の詳細を見せて

商品に間違いがないかをまず確認し、

そして建築会社さんと改めて価格交渉をしましょう。

そうすれば、足りないとか品番が違うなどの空振りを防げますし、

分離発注で責任の所在が分からなくなって保証がきかなくなることも防げます。

再見積の結果、安くなれば一番安心なのですが、

もしもご自身で探してきた商品と大きく価格が違うとなった場合は

何があるかわからないリスクを承知で安いほうをとるか、

建築会社さんの提示した価格が適正相場と解釈して、

リスクを避けるために商品の変更も含めて再検討するかのどちらかになりますが

もちろん、後者が節約の考え方になります。

これは私たちプロにも同じことが言えます。

技術を無視してただただ安い業者を探したとしたら、まず失敗します。

きちんと見積をとって工事をしてもらったとしても、

普段お願いしている業者さんと違って阿吽の呼吸が取れてないので

「そこまでは見積で見ていませんよ」とドライに簡単に言われちゃう。

いわゆる「見積外」のことがたくさん出てきます。

たとえばクロス工事

部屋の角などには物が当たって石膏ボードが割れないように

コーナー保護材を入れます。

ところが、この保護材は別料金

「いつものクロス屋さんなら何も言わなくても入れてくれるのに、、、、」

と思ってももう遅いです。

「見積外」が簡単に発生します。

そうすると結局は合計したら同じ金額だったで済めばいいですが、

お互いに情があるわけではないので、まず高くなります。

それに仕上がりもたぶん納得のいくものにはならないと思います。

なぜなら自分と相手の仕事に対するクオリティが違うからです。

保護材を入れなくてもいいと思っている人と、

入れるのが当たり前だと思っている人

二人の思うクオリティが同じなわけがないのです。

だから私たちプロも今だけではない工事を心がけなければいけません。

工事後のメンテナンスにも大きく影響いたしますので必ず自分に返ってきます。

話戻って、、、

誰もに予算があり、手放せない希望もたくさんあると思いますが、

無理をして、その結果良くないことが起こることは避けたいですね。

節約という言葉は「諦めた」と同じではありません。

お客さまに寄り添う建築会社なら必ず「それなら良いですね!」と思っていただける

提案をしてくれるはずです。

私たちプロが全力でフォローしますので一緒に納得のいくものを探しましょう。

二人三脚で納得して選んだ商品なら完成したときに必ず「いい家になったな」と

ご満足いただけると思いますよ。

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