古民家探しに限らずの話ですが、一番大事なことは
目に見えているものがすべてではない
ということです。
例えば一つの敷地に見えていても、いくつかの土地の集合体かもしれません。
古民家の場合、その名の通り「古」民家ですから
古くから土地、建物があったということ
それはすなわち、道路や隣地との関係、建物本体の決まりなどの
現在の建築基準法や他の法律に合致していない可能性が
現在の建物に比べて高い傾向にあります。
隣地や道路との境界がはっきりしていなかったり、
建物の屋根がお隣の敷地に越境していたり、
逆にお隣がこちらに越境してきていたり、、、、
なので、建物本体が使えそうかどうかも大切ですが、
道路も含めて近隣条件をきちんと把握することが大切です。
「どんな風に使えるかな」
「どんな風に改装できるかな」
などのワクワクの前にまずはすべてのリスクをあぶりだす
それが古民家探しの場合には大切なポイントと思います。
「でもそんなことは不動産屋さんが調べてくれるんじゃないの?」
と思うかもしれませんが、不動産の売買にもいろんな形があります。
分譲地のように敷地もきちんと測量され、
道路など近隣条件も明確になっていて
建物を建てる条件も何もかもはっきりしている場合もあれば、
「今あるそのまんまの状態で売ります」という現状渡し売買もあります。
不動産の売買には重要事項の説明といって
「そんなことがわかっていたら買わなかったのに」ということになりそうなことは
説明する義務があります。
上記の前者の場合には
「土地の大きさがコレで、敷地の条件はこうなっていて、
こんな建物は建てられません」などという説明がされますが、
現状渡しで売買される場合には、そのまんまで売りますなので
重要事項の説明事項が少なく、自己責任の範疇が大きくなることもあるでしょう。
なので、自分で調べる必要がでてくると私は感じています。
まず道路
アスファルトの道なら「公の道路」だと思っていませんか?
道路の形に見えていても様々
国道、県道、市道などの公の道路もあれば、
道の形はしているけど個人の土地である「私道」
簡単に言うと、あぜ道などの「昔からみんなが通っているところ」が
いつのまにか道として認識されているもの「里道」
そして、そもそも道ではないかもしれません。
建物を建てるためには原則として
土地が道路に2m以上の幅で接していないといけません。
見た目では敷地が道路に接しているように見えていても
実はお隣の敷地だったなんてことになると建て替えができなくなります。
それを自分で調べる必要があります。
どうやって
何を
どう調べればいいのか
これに関しては各社のノウハウにも繋がるのでここには詳しく書けませんが、
この記事は安易に古民家を購入して後悔をしないように「こんなことに
気を付ける必要がありますよ」という発信とご理解くださいませ。
建物本体の注意点や敷地の注意点などをこれから書いていきますが、
ご質問等ありましたらお気軽にお問い合わせくださいませ
目に見えるものがすべてではない
何度も書きますが、「多分ここが境界だろう」「ここが進入路の道路なんだな」など
安易に判断しないこと。
現状渡しの売買の場合にはこれに尽きます。
今日も今から一軒、古民家の現調に向かいます
つづく