ちょっと肌寒いと思っても昼間はまだまだ暑いですねー。
さてさて、世の中はフルリノベーション熱が高まってますね!
とても注目が集まっています。
ですが、フルリノベーションってとても難しくもあり、簡単でもあります。
そのポイントは「構造」です。
フルリノベーションする建物は
既に完成している建物
ということは、、、
天井裏や床下や壁の中がどうなっているのかわからないということ。
築30年などの「さて、そろそろリフォームかな」という建物は
建物の自重や柱や梁の乾燥収縮による曲がりなどで
床も壁も柱も新築時と同じ状態ではありません。
ドア一枚分の高さの中で2センチくらいの歪み
床が一部が数センチ下がっている
などなどは、普通によくよくあります。
これは欠陥ではなく、それまでの長い間、365日毎日、暑い日も寒い日も
台風の日も地震の日もご家族を守ってきた証。
それをリフレッシュするのがフルリノベーションなのですが、、、、
その歪みを「リフォームなんだから仕方ないよね」と安易に考えてすべて無視をし、
システムキッチンの取り換えやクロスの貼替など
見た目だけを良くする工事をするか。
それとも
そのままでもいい歪みと、そうでない歪みをきちんと見極めて
補強をしながら工事をするのか。
耐震性能に注目が集まる昨今
「ウチは見た目だけきれいにします」と言われて
OKするお客さまはいないでしょう。
でもきちんと施工できる業者かどうか、どうやって見分ければいいのでしょう?
「きちんとできますか?」と聞いたら誰もが「きちんとやります」と答えます。
だけど、実際には↑に書いたようにきちんとできる業者と
そうでない業者があります。
その違いは現調でわかります。
フルリノベーションをするとなると間取りも変わります。
柱や壁を抜いたり足したり、、、、
それをするとなると一番大切なことは「現状を知ること」
床下、天井裏まできちんと調査をしても実際の工事をするときになって
初めてわかることも多いのに
さ~~~っと見渡して、ただ単に部屋の寸法だけを測る現調では
とてもじゃないけどまともな工事はできません。
今日の現調ではお客さまのご了解を得て、天井の一部に開口を開けて
屋根裏をのぞき込みました。
角材の梁の上に丸太の梁が載っていて、
その上に屋根を支えるための束(つか)があります。
何気ないこの風景、、、
でも、私にとっては今回の現調で一番気になったところです。
束の本数が少なめなので、束の一本一本に集中して屋根の大きな荷重がかかります。
その力を梁下にある柱が頑張って一人(一本)で支えていますが、
この部分が一番力が集中していました。
力が集中しないように梁を補強をしたいのですが、
補強をすると(新たに梁をプラスすると)そのぶん天井高さが下がります。
デザインと強度の両立をする大きなポイント
そう感じました。
荷重は上から下に伝わり、最終的に基礎を通って地面に流れていきます。
地震や台風の時には横や斜めから押されて回転する力がかかったりもします。
その力の流れが目に見えないようではきちんとしたリノベーションはできません。
フルリノベーションの業者選びの最大のポイントは「現調する能力が高いかどうか」
そして、現調は経験だけに頼っていてもダメです。
なぜなら「経験だけではお客さまの目に見える説明ができない」からです。
お客さまの目に見える説明をしようとするなら
自身の知識と経験をきちんと構造計算で確認する必要があります。
弊社のフルリノベーションは1級建築士の知識と経験にプラスして
構造計算できちんと裏付けを取り、工事の際のイレギュラー対応で
工事方法が変わるときでもきちんと根拠ある計算に基づいた変更をしています。
そして瑕疵担保保険による保証もつきます。
リノベーションだから仕方ない
ではなく
リノベーションがいい
と、お客さまに思っていただけるように。
現調は謎解きです。
床下や天井裏に頭を突っ込んでホコリだらけになること、実はとても好き
「どうしてココはこうなっているんだろう???」
そんな不思議が現調ではたくさんあります。
そんなとき、天井裏や床下に潜ると
「あ、そういうことね!なるほど!よし分かったぞ!」
がたくさんあります。
新築当時のこと、リフォームをした形跡、、、、
いろんな謎解きをするのがとても楽しい
そして、それは的確な工事をすることに繋がります。
現調にここまで時間をかけると本当は人件費がかかりますので
無料の範疇を超えています。
でもでも、それよりも「リノベーションがいい!」と
お客さまに思っていただける一歩に繋がるのならそれが一番いいですよね
これからもドシドシ頭を床下や天井裏に突っ込みますよ~~~笑