フルリノベーション④ ~耐震改修・断熱改修は木工事にすべてかかっている!~

晴れると暑いけど、雨が降ると半袖では寒いですね

株式会社 レフデザインです。

耐震改修と断熱改修で一番大切な工事は?

それはやっぱり木工事です。

「柱や梁を補強する」

「補強の方法としてはこんな方法で」

これは図面上では一言で済むお話ですが、

「実際に現場が納まるかどうか」

これが大切なんです、、、、結局は。

図面上では納まっていても現場では納まらない

これ、当たり前のようにあります。

なぜなら図面はただ単にパソコンで線で描いているだけのもの

実際の現場は材同士の接続などいろんなことが関係してきます。

壁の中には一切断熱材が入っていませんでした。

写真の中の右の壁と左の壁、左の壁は外壁材がむき出し

右の壁はモルタル壁の壁下地

ふたつの壁の厚みが違います。

この中に同じ断熱材を入れることができるのか?

某リフォーム場番組に出演できそうな「階段が二つある家」

左の階段が元の家のもの

右が増築をしたときに作った階段

この二つの階段をどう処理していくのか

先日も書きましたが「こんな感じでいいんじゃない?」で

大工さんの経験のみでやっちゃうと、、、

真面目に仕事をしたつもりが実は危険側の考え方で仕事をしちゃうことも、、、

例えば、壁って強くすれば家が頑丈になると思っていませんか?

例えば誰かに肩を押されたとして、その押された力がどこにも逃げずに

体内にとどまったとしたら?

ずーーーーっと、肩を押された感覚のままですよね?

肩を押されてもすぐに普通の感覚に戻るのは肩を押された力が

肩から腕や腰へ、そして手の指先や足の先へと

分散してどんどん小さな力になっていって最後にはゼロになるからです。

それと同じく、壁が頑丈になればなるほど大きな力を受けることができます。

そのかわり、その受けた力をどう逃がしていくかを考えないといけません。

じゃあ、それをどうやって見分けたらいいの?

それは構造計算でしか見分けられません。

なので常に大工さんの経験と構造計算を組み合わせて判断していく必要があります。

そして、構造計算ではOKの結果が出てもそれをどうやって

現場に納めていくかでまた大工さんと構造設計者と協議をします。

このループがとても大切

ループを経験すればするほど判断能力が上がるからです。

今回はとてもその協議回数が多かったです。

それだけ図面通りに施工できない部分が多かったということ。

お客様に胸を張って説明できる「根拠」がないと耐震改修はできないのです。

そして、断熱改修も同じ

なんでも断熱材を押し込めばいいというわけではありません。

断熱は、熱を断つと書きますが、正確には熱を伝えない度合いのこと

外の寒さ、暑さを室内に侵入させない(外から内に熱を伝えない)

部屋内の暖かさ、涼しさを外に逃がさない(内から外に熱を伝えない)

ここで大事な役割を果たすのが「空気」です。

ペアガラスで一番大切なのはガラスとガラスの間の空気層

空気層が狭いと熱が伝わりやすいし、空気層が広いと実は断熱には役に立ちません。

何事も「ちょうどいい」があるんです 笑

断熱材も同じく、ミルフィーユのように層になっていて、

そのあいだに空気が挟まることで性能を発揮します。

なので、濡れちゃうと水を伝って熱が通ってしまうし、

断熱材を無理やり押し込んで空気層がつぶれちゃうと性能が発揮できません。

そういう意味で、それらを大工さんが理解しているかどうかがとても大事になります。

意識していれば納め方がかわるので、、、

そして、ガラスの種類

ガラスの重なっている部分の色が少し違うのわかりますでしょうか。

これはLOW-Eガラスを使っているからです。

LOW-Eガラスは簡単に言うと熱を止めちゃう性能があります。

いくらペアガラスと言っても普通ガラスだと単にガラスが二枚あるだけでは

熱は通り放題。

サッシの性能はガラスの断熱性と、空気層の性能と、

それからサッシ枠の中の断熱性の組み合わせで変わります。

そして、サッシの取り付けを大工さんがきちんと取り付けることで

サッシ本体の性能を発揮することができるんです。

断熱材も梁も基礎もなにもなかった家が大変身!

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