今日も2本立て
涸沢カールから奥穂高山頂へは急登を登る。
標高1500mの上高地から6時間かけて標高2300mの涸沢カールへ。
そして、2時間半くらいかけて3190mの奥穂高岳山頂へ一気に登る。
もうねー、ギューン!って感じの勾配で登っていくのです。
一般的な言葉だけど、日本で〇〇といえば穂高のコレ!というものが
結構あります。
モルゲンロートも涸沢カールの代名詞
涸沢カールから奥穂高へのザイテングラートもそのひとつ

ドイツ語で主稜線から延びる枝尾根のことを言いますが、
日本でザイテングラートといえばココのことを指します。
久しぶりの岩場を楽しみます。
登るにつれて景色抜群
なんですが、上のほうがなんだか騒がしい
ものすごく叫んでる、、、、、
ウキョー!ウキョー!叫んでる 笑
「怖いのかな???誰が叫んでるねん?!」と思ったらこのヒトでした 笑

本物のおサルさんの親子が20匹くらいワーキャー言ってました 笑
人間が必死で恐る恐る登ってる岩山をダダダーーっと走り回ってました。
いいなー、登山うまくてうらやましい!
重い荷物を背負ってヒーヒー言いながらまずは穂高岳山荘へ。

奥穂高岳直下にある山荘で約3000mのところにあります。

そびえたつ奥穂高岳
初めてなんですが、この見えてる斜面がとても急

こんな感じで垂直ですな 笑
そして、急なところを超えて、山あり谷ありをもう少し歩くと山頂に到着です

祠があります。
そして、空を見て悩みます。
毎日のように午後から雨が降る。
夕立の時間帯になればなおのこと。
普通の登山道なら雨が降っても平気
でもジャンダルムは違う

入口にはこの看板
かみ砕くと、
「ここからは普通の登山道じゃないので、技術・体力・経験・体調など
すべてがそろってなければ行かないでください」と書いてあります。
ちょっとでも心が負けたら引き返す
心が負けたらここは歩けません。

ジャンダルムへの道、第一関門「馬の背」突破!
今まで生きてきた中で一番命の危険を感じた!
高度感があるとか、ルートが難しいとかそういう問題じゃない。
落ちたらアウト”しかない”
この状況に命の危険を感じた 汗
これを超えて、次の難関「ロバの耳」に向かう途中で反対側から歩いてきた人と
少し話している間に、あっという間に雲が沸いてジャンダルムを隠した。
これはヤバい
もし雨が降ったら帰れない、、、、
その技術が自分にはない、、、、
しばし考える
山の天気は変わりやすい
今、行かなかったら明日の朝に天気がいい保証はない。
夕立が長引いて夜まで降り続いたらもう行くことができない。
いまジャンダルムまで行っておくべきか?
ものすごく悩んだ
出した答えは撤退
家族も、会社も、従業員も、協力業者の皆様も、
そしてお客さまも、周りの人すべてのことが自分の肩にかかっている。
ジャンダルムはまた登ればいい。
それまでに雨が降っても大丈夫な技術を身につければいい。
大切な人たちのために戻ろう
ちょっと後ろ髪ひかれながらだけど、戻ると決めたら
雨が降る前に早く戻らなくちゃ。
これがねー、行きの下りは緊張してフーフー言ってたのに、
帰りの登りは
ヒョイヒョイなのよ 笑
登りと下り
難しさで言えば下りのほうが圧倒的に難しいといわれるんだけど、
実はどっちが好きと言われたら景色が見える下りのほうが好きなんです。
だけど、馬の背は別格!
登りのほうが圧倒的に楽でした。
ということで、無事戻って、生まれて初めて3000mでのテント泊となりました。
続く