フルリノベーションにお金をかける理由④

さて、今日からは施工の視点も含めて書いてみますね。

たとえばお客さまから

「キッチンに棚をつけることができますか?」

とお聞きしたとき、

私たちプロは二つの意味で「できる・できない」を答えます。

ひとつは技術的観点

施工上、可能かどうかで「できる・できない」のお答えをします。

もうひとつは予算的な観点

予算があがるかどうかという意味で「できる・できない」のお答えをします。

この二つの答えがどちらも「できる」の場合がベストですよね。

予算も上がらず施工もできる

でも、この二つが揃わないことも多いと思います。

施工上は「できる」でも、予算的には「できない」

技術的には可能で施工はできるけど、予算としてはあがります

もしくは逆に

施工上は「できない」、予算的には「できる」

予算としては上がらないけど、下地がないから施工はできない

そして、施工上で「できる」だったとしても

難工事なのか、

それとも簡単な工事なのか

ふたつに分かれます。

同じく、予算的に「できない(予算が上がる)」だったとしても

少しの違いなのか、それとも大きく上がるのかの二つがあります。

一番、警戒したいのが

施工上は「できる」だけど非常に難工事

そして予算的に「できない(予算が上がる)」で非常に高額になる

この組み合わせです。

単純に難しい工事には施工に時間がかかり、予算も上がる。

もしくは施工上は可能だけど、非常に特殊で高額な商品を使うことになる。

これらが新築の場合なら、最初から下地などを入れておくだけで

簡単にできることがリノベーションになると

既存の壁を剥がして、

特殊な商品を組み込んで、

下地を入れなおして、

そして、またクロスなどの仕上げをする

という新築にはない工程が必要になります。

これが多ければ多いほど、予算が上がります。

そこで取捨選択がフルリノベーションの場合には非常に重要になります。

いろいろ変更してる間にいつの間にか予算オーバーしてしまっていた

ということがないように、かかる費用と効果をしっかりと比べて、

ご希望に優先順位をつけて取捨選択をすることで

新築よりもお得なバランスの取れたフルリノベーションになると思います。

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