夢前のアトリエ見学ご予約はこちらから

フルリノベーション 階段の位置変更が一番難しい

雨、、、ですね。ちょっと涼しい

たくさんのご依頼をいただいていてプランをたくさん書いています。

フルリノベーションで難しいところはたくさんあるのですが、

間取り変更の中で一番難しいのは階段の位置変更です。

一階から二階に上がるにはいくつか条件があります。

①まず階段全長の必要長さが第一関門です。

木造住宅で柱~柱で囲まれる一マスをモジュールと呼びます。

踏むところの広さ、そして一段の高さを考えると

階段の場合、3マスが最低必要になります。

昔の家だと2マスとかでとても急な階段もありますが、

せっかくリノベーションするのに階段が急というわけにはいかないので

階段の架け替えって実はよくあったりします。

②次に、梁をどう避けるか

家の中には梁がたくさんあり、部屋の間仕切りの上にはだいたい梁があります。

なので、部屋をまたぐように階段を架け替えようとすると

階段スペースの中に梁が通ってしまって登れなくなるので

位置検討がとても大切です。

③最後に階高

階高とは単純に一階床から二階床までの高さのことなのですが、

昔の家だとこの階高が低く=梁の位置も低くなりますので

階段の下を通路や入口にするときには注意が必要です。

そしてまさに今、それにワタクシ、ガッツリと当たっています 笑

お客様希望の位置に階段を書いてみると、、、

縦の線は柱で、3マスの長さで階段を作りたい。

直階段ではなく、左から曲がって入るタイプの階段になります。

上がり始めの左のマスは曲がって登るので螺旋状に3段

真ん中と右のマスは直階段で登るのがお客さまのご希望です。

そして、右のマスの階段下には部屋への入口が来る予定です。

ということは?

階段下の高さが人が通れるほどの高さが確保できるかどうかが問題となります。

そして、ざっくりで図を書いてみたら、、、、

アカン、、、、右のマスの人が通るところの高さが1.7mを切っちゃってる 汗

しかもこの図はただの単線で書いてますから、実際には踏板の厚みや

階段固定のために必要な下地などを合わせていると

1.7mどころか、実際には1.5mくらいしか有効高さが取れません 涙

これではダメな理由は②と③の合わせ技です。

第一に普通の階高なら3マス目の下は十分通れるのですが

③階高が低い建物なので3マス目の下が通れなくなってます。

それから、今度は2階から1階に降りる際には梁に頭をぶつけます 汗

実は1階床から1.9mほどのところに梁がありまして、、、、

なので、2階から降りてきて最後の1段から1階床に降りる時には

この梁が頭に当たってしまうんです。

なので、残念ながらこの案はお客さまにご提案できないので階段位置を考え直します

こういうところにデザインだけでなく構造が絡んでくるところが

フルリノベーションの難しさ。

構造がしっかりとわかる会社に依頼しないと大変なことになりますよ。

目次