古民家改修って憧れますよね。
私も大好きです。
先日、伊根に舟屋を見学に行きました。

そのときに立ち寄った古民家を改修したお店がとても上手に改装されていました。
古民家改修の一番のポイントは
「どこをリフォームするか」と、
「どこまでリフォームするか」の二点だと思います。
「どこをリフォームするか」
古民家ですから、内外装ふくめて全部と言えば全部リフォームが必要なのですが、
例えば、、、、
「屋根瓦も古いし、外壁の左官塗りも傷んでるし、内装も左官の壁が傷んでるし、
あちこち汚れてるから全部やり直しましょう」
なんてことになると、せっかくの古民家が古民家じゃなくなっちゃいます。
「どこまでリフォームするか」も同じく、
傷んでいるところを完全に直そうとすると↑と同じことになってしまいます。
”古民家”ですから傷んでいるところをすべてとなると
「内外装、全部」ということになってしまうので、、、
そうなると「べつに古民家じゃなくいても良いやん」になってしまいます。
味を残しつつ現代にマッチさせる
これが古民家改修の一番難しいところです。
古民家は耐震性や断熱性は現代の基準には遠くおよびません。
また、壁の少ない田の字型の間取りで、障子で部屋が仕切られていて
奥の部屋に行くために廊下からではなく手前の部屋を通らなければならないなど
プライバシーの確保やコンセントなどがつけられる壁が少ないのも特徴です。
これらをすべて完璧に解決しようとすると
「今どきのクロス仕上げの部屋に改装」になってしまいます。
もちろん柱や梁もまっすぐではありませんし、
古民家らしさを残しながらどうやって快適性や機能性をアップさせるかの
バランスが設計者の腕ともいえると思います。
古民家を買う理由は人それぞれ
低予算で家を手に入れることが目的の人もいれば、
古民家の雰囲気が気に入っていたり、
先代から引き継いだ大切な住宅なのでという理由で
お金をたくさんかけてでも改修を希望される場合もあります。
例えば左官材料や石畳など古民家に似合う仕上げ材は高価なものが多いです。
お金をかけることを前提とした改修なら良いのですが、
低予算でリフォームの場合にはコスト、性能、デザインの綱引きが
コストに引っ張られて性能とデザインが下がります。
かといって古民家そのまんすぎるとただの古家なだけで不便ですし、
改修するところとそうでないところのバランスがとても難しい。
ポイントとしては毎日使うところは改修したほうが良いです。
キッチン、浴室(給湯器)などなど「火」を使うところはきちんと直しておかないと
火事の心配もありますのでしっかりと。
部屋はリフォームしすぎると味がなくなりますので仕上げ材を吟味して
断熱ふくめて改修するのだけど味を残すリフォームが良いですね。
既設の障子などを飾りとしてどこかに使うのもいいですね。
家具などもアンティーク物を使うなど工夫次第で「新しい味」も出せますよ。
ブログ書きながら私もワクワクしてきました 笑