建築の世界はここ10年で急速に高耐震化、高断熱化が進みました。
どのくらい進んだかと言うと、
10年ほど前にZEH(ゼロエネルギーハウス)に注目が集まり始め、
当時のトップを走る断熱性能でしたが、
それが今では平凡な断熱性能になっています。
建築会社もそんな世情に合わせて様変わりしてきました。
断熱性能に注力する会社
デザインに注力する会社
ローコストに注力する会社
etc...
この中にひとつだけ今ではあまり注力されなくなった性能があります。
それは耐震性能
ひとつ付け加えるとしたら「新築ではあまり注力されなくなった」です。
なぜなら耐震性能には限界があるからです。
簡単に言えば「強度」が大切になってくるわけですが、
建物全体としての強度と、柱や梁などの部材単体での強度のふたつがあり、
建物全体としては強度を高める余地があっても、
部材単体の強度や、各部材の接点の強度が耐えられないのです。
だから、耐震性能に関しては耐震等級3で高止まりし、
当たり前になってしまっていて、
わざわざ性能を誇示する必要がなくなってしまいました。
ですが!!!!
だからこそ各社の知識と経験の差が大きく表れます。
「え?なんで?耐震等級3ならどこでも同じでしょ?」
いいえ違います。
構造計算をかけることが一般的ではなく、ただ単に建物を建てていた時代と違い、
耐震等級を取得するためには様々な検討をする「過程」があります。
最終的に出来上がる図面にはさらりと「柱の大きさは150角」と
書いてあったとしても、その結果に至るための過程がたくさんあります。
その過程を知らず、単に「図面に150角と書いてあるから」だけで
仕事をしているとしたら本当に知識と経験があると言えるでしょうか。
いまやどの会社も新築だけでなく、リノベーションも手掛けていると思いますが、
過程の知識や経験なしに昭和の時代のバラエティに富んだ建て方から
現代の耐震性能に押し上げることができるでしょうか。
構造計算などの「現代ならでは」な事柄にこそ、知識と経験が必要です。
その違いで「きちんと建てる」ができるかどうかが決まりますので
ご留意くださいませ。