市街化調整区域で新築や建築確認申請が必要になるフルリノベーションは
可能なのでしょうか。
たとえばおじいちゃんやお父さんがお持ちの土地をお子さんの名義に変えて
建築することは可能なのでしょうか。
もしくは全然違う地域の方が市街化調整区域の土地を買って
新築することはできるのでしょうか。
まず「市街化調整区域ってなに??」から書きますね。
日本全国の土地は都市計画法などで
大きく三つのカテゴリーに分かれます。
①市街化区域
②市街化調整区域
③都市計画区域外
市街化区域は簡単に言うと「どんどん栄えても良いですよ」な区域で
第一種低層住居地域から工業地域まで用途地域が分かれていて
それぞれに建ててもいい建物の種類が変わります。
市街化調整区域は「大規模な開発とかはできないよー」な区域で
基本的には住宅は可能ですが事務所や工場などは建てることができません。
都市計画区域外は「景観とかには影響が少なそうなので難しいことは言わないよー」
な区域で、住宅のほかにも事務所なども建築可能になります。
この3つの区域の中で一番難しいのが市街化調整区域
今の景観を守る=これ以上は急激に栄えてほしくない=建築制限も厳しい
というわけです。
市街化調整区域でも簡単に建築できるのは一言で言えば「地縁者」です。
地縁者とは簡単に言えば「そこにもともと住んでた人」で基準は10年間です。
なので、今住んでいて、かつ、
その近所(小学校校区程度)に畑や田んぼを持っていて、
そのうちの一つの土地に自分の家を建てる場合には比較的簡単に建てられます。
いわゆる「農家住宅」と言われるもので、自分の畑に家を建てるわけですから
そりゃ自由だよねという話です。
市街化調整区域に場合、基本的には土地名義本人以外は建築が難しいのですが
近年は行政が緩和措置を設けている市街化調整区域も多く、
親族が建築する場合などに建築のハードルが下がってる場合があります。
その代表格が「地縁者制度」と「50戸連たん制度」です。
その農家住宅や近隣で生まれ育った子供がおじいちゃんやお父さんから
土地を譲り受けて家を建てる場合、これが「地縁者」になります。
自分の土地じゃないけど、そこに10年以上住んだことがある人のことで、
社会人になって、他の地域に引っ越しても子供のころに10年住んでたらOKです。
もうひとつが5ヘクタール以内に50戸以上の集落に囲まれている中に
建物を建てようとしている土地がある場合(50戸連たん)で、
今すでに大きな集落になってるなら景観を損なうこともないということで
建築が可能になるというわけです。
この地縁者制度と50戸連たん制度は基本的に「親族」が対象になります。
その中で50戸連たん制度の場合には細かく必要条件が変わります。
長男であるおじいちゃんから、その長男であるお父さん、
そしてそのまた長男であるお子さん(おじいちゃんから見れば孫)な場合の
直系親族かどうかなどと、2親等以内などの条件があったりと
親族の状況によって必要条件が変わります。
そして田んぼや畑となると、ものすごく大きな土地の場合も
少なくないと思うのですが、基本的に敷地面積は500㎡以内、
建物の大きさは280㎡以内(約85坪)に限られます。
この敷地面積がまたクセ者でして、、、、
500㎡で分筆などをしてしっかりと区切ってくださいではなくて、
たとえば1000㎡の土地のうちの一部(500㎡以内)を敷地として
設定しますというものなので、「ここが敷地設定の明確な印です」があれば
OKなんです。
ただし、たとえば北側にしか道路がない1000㎡の土地で、
敷地の南側半分500㎡を敷地設定にしているのに
敷地設定外の北側土地内を通って南側の敷地に入るようなことはできません。
建築基準法では道路に敷地が2m以上の幅で接していることが
建築条件になるので敷地が直接道路に接していないといけません。
これは市街化区域などもすべて同じです。
なので、2m以上の通路を道路に接する形で敷地設定をする必要があります。
形としては道路に接する形のL型ですね。
これらも含めてとても複雑なのが
市街化調整区域での建築(新築・フルリノベーション)で、
一概に「建てられる」とも「建てられない」とも言えません。
親族の場合でも、親族外の場合でもいろんな条件があるんです。
一軒ごとに条件が違うので行政に行って具体的に相談から始まります。
兵庫県で言えば神戸市や姫路市は市役所だけで調整が済む場合が多いですが、
その他の市や町は、市と県の両方に確認する必要が出てくるので
ネット情報などだけではなかなか判断は難しいと思います。
でも建築できないわけではないので、まずはお気軽にご相談を。
建築全般に言えることですが、「これって難しいんだろうな」って思ってることが
意外と簡単に進むことって多いんですよ。