今日は朝から首に保冷剤をタオルで巻き付け、
日焼け止めを塗りまくって、構造見学会の案内を配ってました。
少し曇りだったのでラッキーでしたが、
いくら歩いても体重変わらないのはなぜなんでしょう?笑
さて、木造の構造部の木の種類ってどうやって決まっているのでしょうか。
土台や柱は桧が一般的ですが、実はこれも地域性がありまして、
九州は杉が多かったりします。
それと、会社によっても違います。
外国産の材料を使う会社も実はたくさんあります。
「え?それって強度はどうなってるの?どの木でも同じ?」
いいえ、もちろん材種によって強度も値段も違います。
桧は強度もあり、土台や柱によく使われます。
桧と杉では桧を100とすると杉は90ぐらいの強度で、
外国産の材料もだいたい強度的には杉と同等かそれ以下程度です。
お値段も桧のほうが杉よりも高い感じです。
梁はというと米松が一般的ですが、時に桧や杉があります。
ここで想像してほしいのですが、、、、
人が立つと、体には自分の体重がかかっていますよね。
でも「もう立ってられない」なんてことになるには余程ながい時間立ってないと
ならないですよね。
でも、頭と足を台かなにかに載せて体全体を浮かした状態で
横向きになるとどうですか。
胴が離れるマジックの時の感じです 笑
たぶん1分持たないですよね。
それと同じで、梁って柱と違って自重と建物上部の重さを支えていますから
柱よりも強度が高い(大きい)断面の材が必要です。
ではどのくらいの大きさが良いのでしょう。
昨日のブログで大工さんの経験とはすばらしいものとお話ししました。
しかし、大工さんの技術も経験も目に見える数値には表せない。
そこで、弊社では良いところどりをして、大工さんの経験をもとにして、
それを構造計算にかけることで技術と経験を数値として目に見えるように
しています。
そして、材種として、柱も梁も集成材というものがあります。
一般的な柱は105mm角ですが、
3センチずつ程度の薄い板を接着剤で張り合わせて
105mm角にしてある集合体を集成材と言います。
この集成材、良い言い方をすれば、無垢材に比べて安く、そして強度が高い。デス
良くない言い方をすれば、無垢材じゃない=安物。です。
一般的に柱を集成材使う場合にはローコスト系が多いと思います。
ですが、梁は別
すべて集成材を使うとローコスト系ですが、
適材適所で使えば強度があり天井高さが高くとれる良い家になります。
赤い丸の梁は米松の無垢材、青い丸は集成材です。
弊社は基本的に米松無垢材を使います。
しかし、広いLDK=柱スパンが飛ぶ=大きな梁を使う場合が多い昨今、
梁が大きくなりすぎると天井高さが高くとれません。
また、材が大きすぎて強度的にも少し不安が残ります。
そこで、同じ大きさでも無垢材に比べて強度の強い集成材の出番というわけです。
無垢材は自然のものですから強度のコントロールはできません。
しかし、集成材は人工的に作るものですから強度を強くも弱くも作れます。
無垢材ならば強度を上げるために梁の大きさを大きくしなければいけないのですが、
集成材ならば強度があるので無垢材よりも小さな大きさで同じ強度が出る。
すなわち天井高さが高くできるというわけです。
この物件の場合には、もう一つ理由があって、
二階の荷重を支えるために強度も欲しかった。
そこで、一階の天井た高さが取れる中でできるだけ大きなものを使用しています。
そして、ここからが最大のポイント!
梁は強度ともうひとつ「たわみ」の検討が大切です。
なんせ胴が離れるマジック状態なので、いつか自重で少しは垂れます。
垂れないようにたわみに対する強度も持ち合わせる必要があります。
それは現場を見れば一目瞭然!
刻印がしてありますので。
たわみはEで表されます。
弊社では最低でもE110以上を使用しています。
100が標準なので110は1割の余裕があるという意味です。
これがどんな意味を持つのか
それを構造見学会に来た人にだけこっそり教えます。
なぜここで隠すのか
業者ですらEの意味、大切さがわかっていない人が大半だからです!
会社のパンフレットなどには書いてあっても本当の意味を知る人は
営業マンならほとんどいないでしょう。
二棟同時開催 構造見学会
8月19日、20日の二日間