後悔しないための優先順位作り

急に寒くなりましたね。

散髪したての耳の横を抜ける風が冷たいです 笑

さて、ネットニュースでこんなものを見つけました。

大量の落ち葉、イマイチの水栓、汚れる駐車場、めんどくさい庭で家づくりの後悔

筆者は100件以上、モデルハウスを見学して

準備万端で建てたのに後悔がたくさんあったそうです。

①コスト削減のために庭に防草シートを一部しか施工していなかったのだけど、

草がたくさん生えてきて結局、DIYですべて防草シートを設置した。

②外部水栓を洗車用に設けたが、庭に水栓を設けておらず

植栽に水を撒くためには長いホースを使うことになり面倒だ。

水を撒く頻度と洗車の頻度を考慮するべきだった。

③コスト削減のために塀を設置しなかったために

近隣からの落ち葉が敷地内に舞い込む。

④庭のデッキで夜のリラックスタイムを過ごすつもりだったのに

照明器具が少なくて暗く使いにくい。

明かりが欲しいときには窓から漏れる家の中の明かりに頼っている。

⑤駐車場の土間コンクリートが思っていたよりも汚れる。

コストも考えながら別の方法を模索すればよかった。

何度かブログなどに書いていますが、家づくりは簡単なようで難しく、

難しいようで簡単だと思います。

「コスト削減のために」

よく聞く言葉ですが、良いやり方と悪いやり方があります。

良いやり方の例としては、

例えば、とても気に入った床材があるけれど高価。

だけど、安価な中でベストなものを見つけた。

悪い例としては、上記にもありますが、

建築工事に含めなかったが結局はのちに工事をすることになった。

コスト削減とはその時さえ良ければいいものではありません。

後々に後悔のない方策のことをコスト削減と呼びます。

後々に後悔するやり方をことわざにすると、、、、たくさんありますね。

じゃあ、後悔しないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。

答えは単純明快に「プロと二人三脚をすること」です。

あ、違いますね

「お客さまに寄り添えるプロと二人三脚をすること」です。

例えば上記①

どういう経緯で最終的に一部のみの防草シート施工になったのかがわからないので

批判ではなく、私ならどうするかを書くと、、、

お客さまからコスト削減で防草シートを一部にしたいと聞いたとき、

まず一番に考えるのは「優先順位」です。

好みは十人十色

システムキッチンは毎日使うところだし、来客からも見えるところなので豪華に。

システムバスは家族しか使わないところなので豪華さよりも断熱などの

機能性に予算を使う方もいれば、

凝った料理はしないのでキッチンはそれなりに。

そのかわり、一日の疲れを癒すためにお風呂は大切なので大きく豪華で、

ゆったりと入浴できるものを、とおっしゃる方もいます。

お客さまによって大切にするものは人それぞれ。

そこに寄り添えるプロでありたい。

BBQなど庭を重視するお客さまからコスト削減のための

防草シートの相談があったら、、、、

まず庭の広さを考えて、草のことを想像します。

庭が広い場合には草の問題をきちんと考えたほうがいいでしょう。

それから、庭いじりが苦かどうかも大きく影響します。

植栽の水やりが苦手な方にたくさんの植栽を勧めても

③のように落ち葉の処理が苦になってしまうだけです。

そんな風に、まずはそれまでの打ち合わせの中でお客さまの好みから考え、

改めてお客さまとメリットもデメリットも相談して

お客さま自身で「優先順位」を確認していただいて最終判断をいただいています。

②もそうです。

洗車が好きな方、庭いじりが好きな方、どちらもいらっしゃいます。

基本的には私はどちらにも設置することをお勧めしますが、

コスト削減でどちらかにつける場合には

「お客さまにとって」のメリットとデメリットを一緒に考えます。

この「お客さまにとって」がとても大切で、

長いホースを使うこと、毎回片付けるのが苦じゃない人もいれば

面倒だと感じる人もいます。

それは①~⑤すべてに共通していて、

「プロとしてそれは絶対にダメです!」というものはこの中には一つもありません。

草の手入れも庭いじりの一つと考える人もいれば、

コンクリートの汚れよりも、

土のままで雨の日に靴が汚れるほうがダメという人もいます。

落ち葉も気にならない人もいます。

すべてはお客さまの好みと、優先順位をもとにして

メリットとデメリットを一緒に考える。

その結果で選んだとしたら後々の後悔は少ないでしょう。

最後にコスト削減の際に絶対にしてはならないこととして

「その場限りの判断」

これだけタブーです。

特にイニシャルコストを下げたい思いだけで判断することはタブーです。

実際にあった話として、

食器洗い乾燥機の交換工事をお伺いしたときの話、、、

お客さまがインターネットで商品を買って取り付けてほしいとの依頼でした。

お値段が異様に安かったので私はお客さまへ内容に気を付けてくださいと

お話していたのですが、発注するまで商品の相談に応じないシステムで

お客さまは確認することができず発注をされました。

実際に商品が届いてみると、

食器洗い乾燥機にはシステムキッチンの扉柄と合わせるために

正面パネルを選べるようになっているのですが、

そのパネルが別売りで入っていませんでした。

また、なんと保証が有料になっていました。

商品代にパネル代、そして保証料をプラスすると、

弊社で買うよりもはるかに高くなってしまいました。

お客さまとしては安く仕入れたつもりだったのに総額が高くなってしまい、

おまけに商品と取付が別になるので弊社からの保証がつけられないし、

そして、故障したときに商品が原因なのか、配管などに原因があるのか

どちらなのか、はっきりしない場合には保証自体が効かなくなってしまいます。

食洗機に限らず原因がはっきりしない故障って結構あるんですよ。

家は車と違って機械で作るものではないし、

100軒あれば100軒とも間取りも何もかもすべてが違うのが

家づくりの難しさですからプロとしっかりと二人三脚したいですね。

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